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私はJanet Jacksonをアーティストとして、こよなく愛している。
このことに関して不思議に思われる御仁が多いのも事実である。 Janet Jacksonはスーパー・スターの妹であり、近年では陰りを見せ始めたとはいえ、その「人気」たるや、いまだに凄まじいアーティストである。 世界中に多くの「ファン」がいると思うが、はっきりいってその「ファン」たちの99.9%の方々と私の見ている彼女は明らかに違う。 音楽はビジネスでもある。 ビジネスである限り、送り手は最大公約数のファンに向けたものを発信する。 ただ、彼女のこれまでのアルバムのなかには、最小公約数ともいえる私のような「Soul Musicリスナー」を確実に唸らせる楽曲が必ずといっていいほど潜められていたのである。 長年、彼女を支えた共同製作者であるJam & Lewisによる仕掛けだったのかもしれないが、その内容的にも素晴らしい楽曲は、誰しもが簡単に唄いこなせるものであったとは私には思えないのである。 2001年にリリースされた「All For You」に収録されていた「Truth」という曲は、21世紀のリリースのなかでは、私の中で紛れもなく最も美しいSoul Musicである。 先日、私はCNNで、兄の裁判のあと傍聴席から身を隠すように鎮痛な面持ちで出てくる彼女の映像を見た。 そのとき、私は彼女の「Truth (2001)」のリリックの一説を思い出した。 Do you know the truth…Feel it…Live it… Do you know the truth…Trust it…Believe it… Do you know the truth…You want it…And need it… Do you know the truth…To find it…Embrace it… And never let it go… (意訳) 真実を知っているのなら・・・・それを感じて・・・・それを内に秘めて・・ 真実を知っているのなら・・・・それを信じて・・・・それを信頼して・・ 真実を知っているのなら・・・・それを欲して・・・・それを必要として・・ 真実を知っているのなら・・・・それを見つけて・・・それを迎えいれて・・ そして・・それを失わないで・・ 「Truth (2001)」より 人間はいつも「光」のあたるところだけを歩けるとは限らない。 人間の持つ「影」をすくい取れない感性では、Soul Musicに触れる資格はないと思う。 これを機に、私はJanet Jacksonをひとりの女性としても、こよなく愛するようになった。 次回はタブーに接近いたします。「Soul Musicは本当に死んだのか」についてご紹介いたします。
by show-zono
| 2005-06-11 00:39
| Soul Music
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Comments(20)
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sarah103 at 2005-06-12 00:21
リリックの一節のEmbrace it…私でしたら「抱き締めて」とします。「迎えいれて」と意訳なさるあたりにshow-zonoさんの、言葉に対する「こだわり」を感じます。あの・・仕事、奪わないで下さいネ!(笑)
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momonga181 at 2005-06-12 14:14
何時も楽しみに読ませて頂いています。私もSOUL MUSICのフアンの端くれですが,JANETの女性としての魅力がこの文章ではたと気づかされました。
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NamJam
at 2005-06-12 16:43
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「Soul Musicリスナーを確実に唸らせる曲」がどの曲なのかは、かなり以前に「Jam & LewisというSoul Musicの進化形」という記事でご紹介されているのではっきりわかります。私はそれらの曲を集めて裏ベストをつくっています。
show-zonoさんのリリックの紹介では、以前アイズレーブラザーズの「FOR THE LOVE OF YOU」のときに驚きました。私が持っている日本版についていた訳詞とかなり違ってたんです。でもshow-zonoさんの訳のほうがこの曲の詞の美しさが良く分かりました。
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show-zono at 2005-06-12 22:15
sarah103さん、コメントありがとうございます。
Janet Jacksonをあまりご存知ではないとおっしゃっていたsarahさんも是非一度この「Truth (2001)」に触れてみてください。 心が屈折してしまっているので直訳が出来ないだけなんです。(笑) こういう作業をするたびに翻訳というお仕事の難しさを感じます。私には無理でございます。(笑)
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show-zono at 2005-06-12 22:36
momonga181さん、コメントありがとうございます。
Janet Jacksonはメジャーネイムすぎて、Soul Musicという切り口で語られることの少ないアーティストですが、実は私のような偏った人間をも懐柔してしまう魅力を持つアーティストなのです。 私の思い込みによる部分も多く含んでいますが、彼女の弱いところとを偶然見てしまい人間らしさを感じてしまっただけなのかもしれません。
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show-zono at 2005-06-12 22:41
NamJamさん、コメントありがとうございます。
裏ベストですか・・。Jam&Lewisは古くはAlexander O'nealやCherrelleなどを手がけていた時代から、そのSlow Jamには定評がありましたが、Janet Jacksonと出会うことで、彼らの世界観を確実に具現化していったような気がします。 >show-zonoさんの訳のほうがこの曲の詞の美しさが良く分かりました。 単にプロの翻訳された方と比べて稚拙なだけですよ。(笑)
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harry
at 2005-06-13 01:06
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こんばんわ
聞きましたよ! このアルバム持ってたんですけど、中だるみがあって途中で聞かなくなってたんですけど、この曲すごいです! 途中の転調もすごい自然でかっこいいし!すごい名曲を発見できました!! ほんとにありがとうございます。 いつも綺麗な文章をthank you
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sugar_pepper
at 2005-06-13 17:21
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Jimmy Jamのキーボード。
Janet Jacksonのやや抑えたvocal。 そしてそれに寄り添う(かなり印象的な)Terry Lewisのシンセベース...と。 まずはじめからぐいっと掴まれますよね、この曲は。 Janetのアルバムに入っているこの手の曲には大抵驚かされます。 Jam & Lewisの仕事が...凄いんです。 音の選び方や使い方、曲の作りこみが細かくてとにかくセンスがいい。 どのパーツをも決して軽く見てはいないことがわかります。 Jam & Lewis の楽曲の1部としてJanetのvocalがある...という僕の感じ方は、 show-zonoさん的にはカチンとくるでしょうか? でも、怒らないでください。 それだけ彼女の声は溶け込んでいる、という意味です。 そこには当然、楽曲に対してのJanet自身の理解力が大きく存在しているのだと思います。 内包する影がこぼれてしまう時、Janet Jacksonはより深く愛せるArtistになるのでしょう。 しかし、裏ベストをつくっているという方はやはりいらっしゃるものですね。 それだけの価値は充分にあると思います。 気づかれずに拾い上げられていない宝石のようなものですから。
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show-zono at 2005-06-13 23:06
harryさん、コメントありがとうございます。
「Truth」は「All For You (2001)」の14曲目にあたるんですが、彼女の名曲はこのあたりの曲順にいつも埋もれてるんです。見逃しがちですが。(笑) >途中の転調 ここでもっていかれちゃうんですよ。何度も何度も。
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show-zono at 2005-06-13 23:22
sugar_pepperさん、コメントありがとうございます。
>それに寄り添う(かなり印象的な)Terry Lewisのシンセベース ここまで緻密にシンセベースで弾く必要があるのか、というくらいの細かいプレイですね。元ベースプレイヤーの私としては、Terry Lewisは隠れた恐るべき存在でもあります。 >センスがいい。 現代のSoul Musicにおいてこれだけ劣化しないシークェンス・サウンドは正直かなり珍しいでしょうね。かなりな巧みの技といっていいでしょう。 >show-zonoさん的にはカチンとくるでしょうか? 全然きませんよ。(笑)あなたのおっしゃらんとしていることが良くわかりますので。 ただ文中でも書きましたが、誰しもが簡単に唄いこなせるものではないと思っています。それが証拠に以前にも書いたことですが、他のJam & Lewisが手がけた女性シンガーに私は心を許したことがありません。 圧倒的な光の当たる存在であるべき存在の彼女が見せた一瞬の影。 もう少し、彼女と一緒に歩いてみようか・・・お互いが19歳だったころからの付き合いだし・・・と思った瞬間でもありました。
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at 2005-06-15 10:40
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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la_spellbound
at 2005-06-15 13:27
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裏ベストをつくっている一人です。
Jam & Lewisを追いかけると、必ずここ(Janet Jackson)にはたどり着きますね。 他の女性アーティストとの作品よりも、儚い美しさが感じ取れるので好きです。 はじめまして。la_spellboundと申します。 年齢はいってますが、ピカピカのブログ1年生です。(ランドセルが重い) 友人が、『良い刺激を受ける音楽ブログ』として薦めてくれたのがこちらのブログでした。 これからさかのぼって過去のポストも読ませていただきます。 どうぞよろしくお願いいたします。
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la_spellbound at 2005-06-15 13:32
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nimo
at 2005-06-15 22:15
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はじめまして、nimoと申します。
Jam & Lewisの引き出しの多さとバランス感覚には感心します。 私は、同じくAll For You収録の"China Love"が新鮮でした。 バリのガムランにインドのタブラ、坂本九の"スキヤキ"から引用したメロディ。ついでに曲のタイトル(どこにもChinaの必然性を感じない)。 まさに西洋の東洋観!ごった煮じゃん(笑) ・・・と、これは愛嬌で音に限った話ですが、いずれにせよジャネットの甘く漏れるような吐息で綴る繊細なニュアンス、そよ風のように吹き抜けるコーラスがJam & Lewisと絡めばそれでだけで極上です。 そんなわけで"Truth"も私にとってはアロマティック・バラードなわけです。(←謎)
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show-zono at 2005-06-15 23:27
鍵様、ありがとうございます。あなたの慈しみと愛情に満ちた言葉を拝見いたしました。
あなたのような「プロ」の翻訳家のかたから、余りある御評価をいただき本当に光栄に思います。 古くから「Soul Musicを聴こう」をお読みいただいた方々には、お分かりのことですが、私は実に屈折した心の持ち主であります。 詞の翻訳(といえるシロモノかわかりませんが)に関しても、直訳すらままならず、自分の感じた言葉を有無もなく優先する手法に関しては、到底人様の目にさらせるものなのかどうかは自分でもよく分かりません。 あらゆる意味で、自分にその「資格」があるのか・・・ 私にとってはそれが最大の問いであります。 もしよろしければ、一度あの方とお会いしてみてはいかがでしょうか。あの方の熱意に触れてみてください。 私の心のPhantomはいつでもあの方のために緊急発進する準備はできております。
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show-zono at 2005-06-15 23:34
la_spellboundさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
『良い刺激を受ける音楽ブログ』とはまたご過分な。実はただのSoul Music偏愛ブログだったりします。(笑) もしよろしければ、過去に遡ってお読みいただけると嬉しいです。実は「Soul Musicを聴こう」をお読みいただいている殆どの方々がそうされてきたそうです。(本当に嬉しいことです。) ところでさきほどお邪魔いたしましたが、第1回目からSyreetaとはなかなかやりますね。美しい文体に新しいライバル出現の脅威を感じています。(笑)
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show-zono at 2005-06-15 23:40
nimoさん、はじめまして。コメントありがとうございます。
実は私のJam&Lewis歴も古く、20年前のSOS Bandから始まっております。彼らの息の長さにも驚かされますね。「劣化」しないというのは、良い音楽の大切な要素です。 私も現在ではJanet Jacksonの作品でしか、彼らのパフォーマンスに触れることはありません。nimoさんもおっしゃっている「甘く漏れるような吐息で綴る繊細なニュアンス」のせいでしょうか。 ところで「アロマティック・バラード」というのは面白い言葉ですね。オリジナルですか?(笑)
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at 2005-06-17 15:04
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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show-zono at 2005-06-17 16:32
鍵様、温かいお言葉をありがとうございます。実は今、福島県に来ておりましてレスポンスが悪くなりがちですがお許しください。
おっしゃる全ての事、了解いたしました。あなた様の優しさに心よりお礼を申し上げます。
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nimo
at 2005-06-17 23:53
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お返事ありがとうございます。
オリジナルです(笑) "香り立つバラード"みたいなニュアンスです。 最近だとアロマに癒しの意味も込めますね。 音楽メディアでは中立性を意識してか、どんな音楽に対しても同じような形容を用いて当りさわりない言葉で表現しますが、結局は音に対しての解釈は成されずに極めて曖昧なものになっています。 文章自体に音を想像する余地がない。 show-zonoさんは想いの丈を素直に綴っていらっしゃる。詞に対しても主観で追求してますよね。ブログのような公共性のある媒体で披露するのは大変意味があることだと思います。例えラディカルな解釈になろうとも、それを補完するように反対の意見を持った方々が意見を下さることでしょう。議論の結果として中立性が保たれるのであればとても発展的で素晴らしいことです。 ちょっといじわるなことを言いましたが、お気になささらずに。 私はこのブログ好きです。
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