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1981年にMotownからDeBarge(デバージと読みますので念のため)というグループがデビューした。
今まで、この「Soul Musicを聴こう」でとりあげてきたアーティストたちが活躍した1970年代とは違い、商業的な成功をより重視する時代にSoul Musicの環境も移りはじめていた。DeBargeというグループの戦略は「アイドル」グループであった。メンバーが兄弟で構成されていることからMotownとしては80年代のJackson Fiveを標榜していたのであろう。 なんでいきなり、今までとはうって変わってこのようなアーティストを取り上げるかというと、このメンバーのひとりであるEldra DeBarge(通称El DeBarge)に対して私が偏愛の情を抱いているからである。 ElはDeBargeのなかにあってリードヴォーカルとキーボードを担当しながら、そのソングラインティングに関してはメンバーのなかでも最も深く関わっていた。ボーカルに関しても、非常に線の細い、Soulボーカリストとしては決して「上手い」部類にはいるものではない。ただ、彼の作り出した楽曲とそのボーカルが奇妙にマッチして、特有の切なさを増幅させ、聴いていると大人げないくらい胸が苦しくなることがある。 近年、Ashantiが「Foolish(2002)」でサンプリングをしているのがDebargeの「Stay With Me(1983)」である。原曲は「オールドスクール的」という形容が合うような非常につたない曲であるが、37歳のオッサンがこんなこというのも不気味かもしれないが、この曲を聴くたびにいつも胸がキュンとなる。 「All This Love (1982)」は「か細い」声でElが歌い上げるとてつもなく切ない曲である。普通の人が聴くと「ただの良い曲」なのかもしれないが、私はこの曲でElのソングライティングの非凡な才能を強く感じる。事実、当時あのBurt Bacharackにして彼のソングライティングを絶賛していた。秋口のような季節にるとなぜか私はこの曲を聴きたくなる。 ほかにも「I Like It(1983)」「Time Will Reveal(1983)」「Queen Of My Heart(1983)」など、聴くと変な甘酸っぱさが胸に染みだすような曲は枚挙をいとわない。 ここまでの説明だと、ただの私の偏愛ぶりの強調でしかないが、Elの凄みは実は楽曲が非常に玄人好みなところにある。実は彼の曲は多くのJazz Playerをはじめとする同業者たちに非常に高い評価を得ている。 冒頭で触れたAshantiの「Stay With Me(1983)」もそうだが、LL Cool Jなどが「I Like It(1983)」を取り上げたり、Black Streetが「Time Will Reveal(1983)」を取り上げたり、また、Patti Austinが「Broken Dream(1985)」を、Patti Labelleが「All This Love (1982)」を取り上げたり、これらもまた数え始めるときりが無い。 特筆すべきは、Bob James(Jazz Pianist)、Nathern East(Jazz Basist)たちJazzプレイヤーによるプロジェクトであるForplayで、彼はボーカリストとして呼ばれることが多いことである。ElはMarvin Gayeの「After The Dance」や「Sexual Healing」をForeplayで歌っている。先ほども触れたとおり、「上手い」といわれるSoulボーカリストは山ほどいる。それなのにForplayがElを何度も自分たちのレコーディングに呼ぶ理由が私はなんとなくわかる。彼らは精神的に「マッチョ」ではないElに対してMarvinを投影させているのだろう。 Elをその「アイドル性」だけで語ろうとする評論家が多いが、「聴きが足りない」どころではなく、私は開いた口がふさがらない。 El DeBargeは今後も私にとってかけがえのない「アイドル」であり続けるであろう。 次回は、「『Just The Two Of Us』というLove Song」についてご紹介します。
by show-zono
| 2004-04-27 21:55
| Soul Music
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Comments(14)
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400tourer at 2004-04-29 01:29
El DeBargeって、アイドルだとばかり思ってて、
そんな人だとは知りませんでした。 Rhythm Of The Nightくらいしか記憶になかったもので。。。 へえ、フォープレイでも歌ってるんですね。 今度、チェックしておきマース。
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lisalisa9 at 2004-04-29 10:56
私も、400tourerさんと同じでRhythm Of The Nightと当時流行した髪形と服装くらいしか覚えていないんです。
もっとも、ソウルミュージックの知識は皆さんとは比べ物にはなりませんが。 次回の曲は、もしかして俳優のWill Smithがカバーしていたもののオリジナルの方ですか? アーティストの名前が浮かびません。この程度の知識の持ち主でも確実に70年代ソウルのファンになりつつありますので、これからもお導きをよろしくお願いします!
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show-zono at 2004-04-29 18:02
400tourerさん、コメントありがとうございます。
そうなんです。Elは出が「アイドル」なので、一般的にそう思われがちなアーティストなんです。じつは私は彼の「Rhythm Of The Night」という曲は良く知らないんです。最近、彼らのことが見直されたのかCDが再販されるようになりましたので、もし良かったら本文で紹介している曲たちに触れてみてください。見る目が変わりますよ。
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show-zono at 2004-04-29 18:07
lisalisa9さん、コメントありがとうございます。
皆さんが「Rhythm Of The Night」という曲を挙げられるので、おそらくDeBargeにとっては、一般的には代表曲なのでしょうね。 「当時流行した髪形」。。確かにアレは21世紀の現代に見るといただけないですね。。 次回の曲はWill Smithがカバーしていたことは知りませんでしたがネットで試聴したところ。。そうです、間違いありません。その原曲に着いて語ります。この曲はUKでもいまだに人気の高い曲ではないでしょうか。
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sugar_pepper at 2004-04-30 14:50
「オールドスクール的」はウマイ表現ですね。まさに、です。
外国のスクール系TVドラマで使いたい雰囲気です。(僕なら絶対使う) El DeBargeの曲からは、あたかも少年が幻影を追うかの様な一途さや美しさ、儚さを感じます。 だってですよ、「Queen Of My Heart」というタイトルからして有り得ないです。 既に大人となってしまった男の感覚からしたら... その辺の青臭さが妙にくすぐられますよね。 「El DeBargeはアイドルではなく、アーティストになりたいのだ」 「In The Storm」というアルバムを聴いた時にそう感じたことを覚えています。 そしてそこから僕の中の認識も変わりましたね。 彼の創る曲やその特徴のあるボーカルは、一般的に言われるSoul Musicとは少し色が異なるかもしれない。 でも、形式や概念ではないですからね、音楽は。良いものは良いのです。 個人的には「Queen Of My Heart」「Stay With Me」あたりが好きです。 Maurice Whiteと一緒に演った「Special」も良いですね。 (これなどはとてもアイドルからはほど遠いと思うのですが...) ところで「永遠のモータウン」、明日から公開ですが。 内容はどうなんでしょうね?
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show-zono at 2004-04-30 23:25
おっしゃる通り「In The Storm」から急速にElのアーティスト性が顕在化していますよね。求道者Maurice WhiteのプロデュースアルバムということもあったのでしょうがEW&F的世界観をもつ「Special」やElらしさを強く感じる「Love Me Tonight」あたりではもはや「アイドル」の仕業ではなくなっています。
残念なのは翌作の「HEART, MIND & SOUL」がBabyfaceのプロデュースだったこともあり、印象の薄いものになってしまったことです。(私はBabyfaceに対しては??な印象をもっています。) ところで「Standing in The Shadow of MOTOWN」( 永遠のモータウン)は見にいかれるのでしょうか?MOTOWNの陽の部分だけではなく陰の部分についてどこまで表現されているのかが見ものですね。もしいかれたら感想をお聞かせください。
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yumi
at 2004-05-04 01:38
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見てきましたよ~「永遠のモータウン」。でもね、正直いって、映画としてはかなりがっかり、でした。あれだけの人たちにインタビューをとってるんだから、もうちょっとうまい編集や演出のしかたがあったと思う(ファンクブラザーズの若いころの思い出話を“再現ドラマ”にしちゃうあたりが、あまりにも…)。もったいない…。このサイトにいらしてるみなさんのご意見も聞きたいです。
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show-zono at 2004-05-04 11:08
ドキュメンタリー的なつくりを期待していましたが、「再現ドラマ」みたいなことをされると少しひくかも、ですね。Motownに関わっていたプレイヤーはFunk Brothersだけではないのに「予告編」ではあたかもそういう雰囲気を作り出していましたよね。StevieなんかはFunk Brothersをほとんどつかっていないはずなんですよね、実際は。まあDVDがでたらそれで見てみることにします。
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airplay
at 2004-05-05 21:50
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El DeBargeは「Who's Holdong Donna Now」で
デビッド・フォスター&ジェイグレイドンが がらみってことで聞いてました。(笑) 私も甘酸っぱい感じがけっこう好きでした。
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show-zono at 2004-05-05 23:12
airplayさんがおっしゃるとおり、DeBarge時代はDavid Foster&Jay Graydonなどにもソングライティングを依頼していました。「Who's Holdong Donna Now」などはそうでした。ソングライターが変わってもあの甘酸っぱさはにじみ出るんですね。
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coco
at 2009-05-07 14:40
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初めまして♪「デバージ」で検索してる際、こちらを拝見しました♪
今頃ですが、昨日Elの悲しいニュース(2年の実刑・・)をウィキベディア(英語版)で知り、とてもショックを受けています・・・。 彼の繊細な歌声や、ナイーブなインタビューなどでの彼の様子を見ると、とてもそんなドラッグやDVとは関係なさそうで・・・未だ信じられません。 ・・・もう当分、CD発売やライブで来日なんて難しいんだろうな、と思うと本当に胸が痛みます。 早く、心身ともに元気になって、またその才能に満ちた素晴らしい歌声を全世界の人々に聴かせて欲しいです!頑張れ、エル!これからも隠れ?Elファンとして応援してます♪ ・・・今は、「Love Me In A Special Way」のElの澄んだ若き頃の歌声と、間奏のスティービー・ワンダーのクロマチックハーモニカの音色(贅沢な使われ方!)を聴きながら、同じく胸キュン(死語?)しています。 これからも是非ご一緒にElを応援していきましょうね♪(笑)
16年ぶりに新作が出るとのうわさを聞き検索したのですが、わからず、そのかわりこちらのサイトを発見しました。デバージのころはよく知らないのですが、「Heart Mind & Soul」に入っていた「It's Got To Be Real」が地味ながら好きで、当時ヘビロテで聴いていた懐かしい記憶があります。 高い声がいいですよね。
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at 2014-07-30 05:47
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