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1970年代のSoul Musicと「ドラッグ」はとても密接な関係にあったといえる。
決して良いことではないが、Soul Musicに深く触れていくうえで、これはどうしても回避することができない「事実」なのである。 以前、ゴールデンタイムに放送されていた偉人の一生を紹介する内容のとあるテレビ番組で「三島由紀夫」を取り上げていたのを見た。ところがその番組では、彼が「同性愛者」であったという「事実」に関して最後まで一切触れずじまいだった。それでは残念ながら三島の「真実」を伝えることはできない。 私は「事実」について語るために、「Soul Musicとドラッグ」について躊躇なく語ろうと思うが、不謹慎とおもわれるかたは申し訳ないが別のブログに移動して欲しい。 ドラッグについては、Soul Musicの世界では日常よりもレコーディングのスタジオで使われたことが多かったらしく、レコーディングに際してある種の「集中力」、「陶酔感」、「感覚過敏」、「エクスタシー」を求めたのだと思われる。 そのせいかSoul Musicの世界では、異常なる「陶酔感」を感じさせる名曲が多い。 Ohio Playersの「Honey(1975)」の最後に収録されている「Alone」という曲を紹介したい。 Leroy "Sugar" Bonner(Vocal, Guitar)とWilliam "Billy" Beck(Keyboad)のふたりのメンバーだけで録音されたこの曲は、とてつもない「暗さ」と「倒錯感」とある種の「神々しさ」と「狂気」に包まれている。 端的にいうとイってしまっているのだ。 普段は、「猥雑さ」と「クールさ」が同居した独特のファンク・スタイルが売りのバンドであるが、「Alone」では内面を赤裸々に「叫ぶ」、暗く重たいSoulを体現させられる。Ohio PlayersはFusionリスナーも手を出すほどの演奏スキルの高いバンドである。ところがこの「Alone」では、Billyのグランドピアノとキーボードの尋常でない「迫力と美しさ」と、後半でのSugarのギターチョーキングが「音」を確実に外しているところに、レコーディングスタジオのなかのある種の「異常な空気」が伝わってくる。 前述のファンク・スタイルのOhio Playersしかご存じない方は、是非一度この「Alone」に触れてみて欲しい。Ohio Playersに対する見方が変わると思う。 「Alone」は私にとって、良くも悪くも「1970年代Soul Music」の象徴的な1曲である。 追記: 今回の文章は、「ドラッグ」を賛美、奨励するものではありませんので、念のため。 次回は、「天空へ誘われた瞬間」 Earth Wind & Fire Liveについて紹介いたします。
by show-zono
| 2004-06-15 21:27
| Soul Music
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Comments(7)
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400tourer at 2004-06-18 00:57
なんか聴いてみたくなっちゃったなあ!
このバンドは初期のR&Bをやってた頃とこのアルバムからヒットした 「甘くてベっとりした物」くらいしか知らないんです。(笑)
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show-zono at 2004-06-18 13:32
Ohio Playersは「毒」と「軽薄さ」と「猥雑さ」と「クールさ」をあわせ持った不思議なFunk Bandです。ご紹介した「Alone」という曲を聴くとその「深み」を垣間見ることができると思います。演奏スキルもとても高いバンドなのであらゆる楽しみ方ができるのではないでしょうか。
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blue_koichiro at 2004-06-18 14:49
ドラッグと音楽は昔から色々かかわり合いがありますね。
ワタクシはもっともかかわりたくない事ですが、歴史的にSeoulミュージック意外にもThe Beatlesでもそう言った背景はありましたし、そのかかわり合いがあったからこそ生まれてきた作品もあります。 昔、アメリカから一時帰国していた友人から当時流行っていたMr. Misterの“キリエ”や“ブロークン・ユア・ウイングス”を指してドラッグ・ミュージックって言ってたのが印象的でした。決めている時に聴くと最高なんだそうです...(別に友達がドラッグやっていた訳じゃないんですけれどね)
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sugar_pepper at 2004-06-18 16:50
イっちゃってるんですよね?やっぱりこれって。
流し聴きが出来ない楽曲はいくつかありますが、 Ohio Playersの「Alone」はまさにそういう曲です。僕にとって。 聴いているだけで幻覚を見てしまいそうな、あの異様な雰囲気がたまらない。 脆弱で危うい精神世界の底からは、確かに聴こえてくるような気がします。叫びや狂気が。 楽器の存在感もスゴイです。(イってしまっていながらもやっぱりウマイ) ギター、ピアノ、シンセと、それぞれすべてが妙にくっきりと生々しく耳に響いてきませんか? ピアノとシンセの音に自分自身が侵食されていきそうで、クラァっとくるところがあります。 やはりDrug Powerか。 そうそう、最後のSugarのギターチョーキングでも、またクラァっと…。 1970年代のSoul Musicとドラッグは確かに深いつながりがあります。 そうして生まれてきた楽曲の中に、強く惹かれてしまう曲があるのも事実です。 この曲はその代表格といえますね。 ですが、決してドラッグを賛美、奨励しているわけではありません。念のため。 第一、ドラッグだけで後世に残るような芸術がポンポン生まれるわけないんですから。
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sugar_pepper at 2004-06-18 16:54
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show-zono at 2004-06-19 00:04
blue_koichiroさん、コメントありがとうございます。
おっしゃるとおり、Soul MusicだけではなくBeatlesの時代から「音楽とドラッグ」は密接な関係にありました。「ドラッグ」が存在することで生まれた曲が多いのも確かなことなのでしょう。決して肯定は出来ませんが、「事実」は「事実」なんですね。残念ながらMr. Misterというバンドは存じ上げませんが、そのような曲が存在するのもまた「事実」なのでしょう。
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show-zono at 2004-06-19 00:16
sugar_pepperさんのストライクゾーンにボールがいったことを嬉しく思います。Ohio Playersについての評論は数多いですが、「Alone」について言及されたものがなく、さみしく思いとうとう自分で書いてしまいました。
>ピアノとシンセの音に自分自身が侵食されていきそうで、クラァっとくるところがあります。 どの部分だかわかります。静寂から解き放たれた音圧にまさしく精神が「侵食」されてしまいますよね。 Crazyな匂いがしてしまうSoul Musicの楽曲はおそらく「Alone」と同じ状況で生まれたものが多いですよね。Leon Wareの「Musical Massage」などはほぼ「当確」マークがついてしまいます。
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