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1970年代のSoul MusicのLPレコードジャケットはビジュアル的に理屈ぬきで個性的で美しいものが多く、なおかつ芸術性が非常に高い。
今回は、なかでもとりわけ私が個人的気に入っている1970年代のSoul MusicのLPレコードジャケットたちについて紹介しようと思う。能書きは抜きにしてとにかくその美しさにふれてほしい。 (左上から時計回りにご紹介いたします。) Ohio Palyersの「Skin Tight(1974)」である。実はOhio Palyersのアルバムジャケットはこれに限らずとにかく美しいものが多く、それがシリーズ化されている。これを全て集めると下手な写真集より見ごたえがある。「Honey(1975)」とどちらを載せようか散々迷ったがやはり美しさではこれだろうか。すこしエロティックだがなんとなく上品なのがOhio Palyersのアルバムジャケットシリーズの特徴といえる。 Roberta Flackの「Chapter Two(1970)」である。私はなぜかこのアルバムジャケットが好きだ。美人度でいえば現代のAshantiやBeyonceのほうがはるかに上なのだろうが若き日のRobertaのもつ独特な雰囲気を綺麗に切り取ったとてもいいアルバムジャケットだと思う。 Bobby Womackの「Facts Of Life(1973)」である。Leon Wareの回でも少し紹介したが「ソウル界の横山やすし」と呼ばれるアーティストで、とにかくゴシップと警察沙汰の多いアーティストだった。だがギタープレイに関しては職人技にともいえる高度な一面を見せるなぜか憎めない人物である。このアーティストのいわば肖像画的なアルバムジャケットである。 Earth Wind & Fireの「Raise(1981)」である。前回のEarth Wind & Fireの回でも紹介したとおり日本人前衛イラストレーターの長岡秀星による作品で、これも数枚にわたりシリーズ化されていた。とにかく70年代のEarth Wind & Fireといえば長岡秀星のイメージが強く残っている。この後も横尾忠則を起用したり、最新作「Prpmise(2003)」では鈴木盛人を起用したり、なぜかEarth Wind & Fireの宇宙観をアルバムジャケットで表現するのは日本人が多い。 Stevie Wonderの「Fulfillingness' First Finale(1974)」である。Stevie Wonderの回でもご紹介したとおり、彼の三部作といわれるなかの一枚である。Motownレーベルはとにかく芸術的なアルバムジャケットが多い、ここからは一気にMotownレーベルシリーズを紹介させてもらう。 Syreetaの「Syreeta(1970)」である。ご存知の方もいらっしゃると思うが、この女性は当時Stevie Wonderと結婚していた。ともかく今から34年も前の写真と思えないほど綺麗で自然体のSyreetaが表現されている。21世紀の現代にこのアルバムジャケットを見てもなんの古さも違和感も感じない。 Lamont Dozierの「Love And Beauty(1974)」である。Lamont Dozierは70年代のSoul Musicを語るうえで欠かせないソングライターであるが、このアルバムジャケットは理屈抜きで美しい。なぜか当時の007シリーズのオープニングの雰囲気と重なるように感じるのは私だけだろうか。 そろそろ佳境に入っていく。Leon Wareの回でもご紹介した「Musical Massage」である。とにかく説明不要である。10年以上も前に私はこのLPレコードを中古で12,800円で購入したことはLeon Wareの回でふれたが、高値で躊躇した自分の背中を押したのがこのアルバムジャケットの美しさであった。 最後はMarvin Gayeの「I Want You(1976)」である。Ernie Barnes(イラストレーター)によるブラックネスあふれる歪んだ世界観がこの1970年代のSoul Musicの最高峰ともいえるアルバムの内容と不思議とマッチしたジャケットである。ジャケットのおどろおどろしさとMarvinのこのアルバムのなかでのある種の弱々しさが、トータルでこのアルバムに私を長い間のめりこませたといえる。はっきりいってこのアルバムをトータルで超えるアルバムは二度とででこないだろう。 CDもいいが皆さんもたまには70年代Soul MusicのビニルのLPレコードを買ってみては。アルバムジャケットのために。 次回は「Philly Soulというジャンル」について紹介いたします。
by show-zono
| 2004-03-18 08:09
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Comments(3)
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sugar_pepper at 2004-03-19 20:39
上品なエロさが芸術と成り得る事は、僕はOhioのジャケ達で知りました。
美しい上に印象的な物が多く、その数ではおそらくNO.1ですね。 Robertaのこれ、僕も好きなんです。生々しくもあり、朴とつでもあり、キュートでもあり。 現代の、えらく容姿の整った女性ソウル(?)シンガーが決めのポーズをとったようなジャケとは違い、どこか深い魅力を感じますね。 Syreetaは…これ裏ジャケですよね? これは表も裏も綺麗なんですよね。(表なんぞは映画の1シーンのようではないですか?) 3枚の写真の切り取り方...素敵です。 Leon Ware…とにかく1番好きなジャケです。 Marvin Gayeの「I Want You」なのですが、おっしゃる通り、これほどアルバムの内容とジャケが一体化しているのも珍しい。 Ernie Barnesの絵がはまりきっていて、これ以外には考えられない。 「脆弱な精神世界の中の躍動する狂気」とでも言うのでしょうか。 *内容に関しても、これほど無駄も隙もないアルバムは他にはない。 ご紹介のサイト、絶対見てみます。実は画集が欲しいくらいなのですが、あるかなぁ…。 ジャケを肴に一晩くらい飲み明かせてしまいそうですね。楽しそーだなぁ♪
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show-zono at 2004-03-20 00:19
30cm×30cmのLPレコードのジャケットは一種のブックレットのような感じがしてとても重みがありますよね。特に美しいものは部屋に飾ったり、聴くだけでなく色々な楽しみかたがあるような気がします。確かにCDはデジタルデータで半永久的にデータ保存ができますし、コンパクトで便利です。ただ音楽のフォーマットがコンパクトになったと同時に、内容までが軽薄になっていったと思うのは私だけでしょうか。
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sugar_pepper at 2004-03-22 16:40
いや、僕もそう思いますよ。
「半永久的にデータ保存」は非常にありがたいですけどね。 でもどこか味気なく、無機質なものになっていってしまったように感じます。中身も形態も。 そのことに関しても触れたかったのですが、字数オーバーでカットしちゃいました。
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